2011年02月14日

かまきりのカマーくんといなごのオヤツちゃん

「かまきりのカマーくんといなごのオヤツちゃん」
大日本図書 発行
田島征三 作・絵

かまきりのカマーくんはきょうもおでかけします。そのひはめずらしくおいしそうないなごにあいました。「ぼくのオヤツちゃん!」

タイトルを見たとき、まず頭に浮かんだのは「あらしのよるに」とか「おまえうまそうだな」とかでして、……まあまあ、ストーリーの成りゆきもなんとなくそういう方向ではあるのですが。

……なんだろう、最終的にその二冊とは猛烈にかけ離れたこの読後感……。

もうそれは、ひとえにカマーくんの一方通行ぶりにあると思います。カマーくんがオヤツちゃんを守るために行ういろいろな捨て身の行動に対して、いなごのオヤツちゃんがあまりにも淡白なのです……!なんかもう、これ……すごい。
すごすぎて、好き(笑)!

人によっては読んで「……」という気分になる方もいらっしゃるでしょうが、私は結構これくらいの関係の方がリアルなんじゃないかなーと思います。あと、そんなにリアルな絵ではありませんが(田島さんですし)、全編基本的に「虫!」なので、虫が大丈夫な方に。

posted by 麻井由紀 at 23:21| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月12日

どうぶつにふくをきせてはいけません

「どうぶつにふくをきせてはいけません」
朔北社 発行
ジュディ・バレット 文
ロン・バレット 絵

どうぶつにふくをきせてはいけません。
なぜなら……?

いろんなどうぶつにいろんな服を着せてみせた絵本。絵はペンでの細密画タッチで内容は洒落がきいています。ああ、外国の絵本だなあ…というかんじの本。
文章的には小さい子でも読めるレベルなのですが、このちょっとブラックな雰囲気を楽しめるのは、もうちょっと大人になってからかな。みーも、笑えるネタと笑えないネタがあり、一番のオチのところが笑えなかったので……。

やまあらしやにわとり、キリンは、みーにも大受けでした。少しマニアックな出版社から出ているので、さがすのは難しいかもしれませんが、図書館にあったら一度手に取ってみてください。
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2011年02月06日

わたしのおふねマギーB

「わたしのおふね マギーB」
福音館書店 発行
アイリーン・ハース 作・絵

淡い水彩で描かれた絵本。マーガレットが手に入れた自分と同じ名前の素敵な船と、その船の一日を描いた話です。

本当に、こんな素敵な船があったらいいなあ…!と思える本。ワンピースのサウザンドサニー号か!?とつっこみたくなるような畑と果樹園。動物たち。一方で船内の船室はこじんまりして居心地が良さそうで、暖かそう。まるでピクニックのような船上生活です。…が、もちろん海は穏やかなだけではありません。嵐が来たときにもしっかりマーガレットは自分の船を守るのです。
夢のような世界のまま、現実に戻らずに終わるので、「…おや?」と思わないでもないのですが、とにかく船の素敵さ、絵の美しさにうっとりさせられる絵本です。画集気分で、どうぞ。

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2011年02月04日

はしれ!カボチャ

「はしれ!カボチャ」
小学館 発行
エバ・メフト 作
アンドレ・レトリア 絵

ポルトガルの昔話だそうです。
おばあさんが孫娘の結婚式に出かける途中で、お腹を空かせたこわーいオオカミとクマとライオンに出会いました。
…さあどうしよう!?

この粗筋とカボチャがどうつながるかは、読んでみてのお楽しみ…なのですが、オオカミやクマから逃げる主人公が男の子でなくておばあさんなのがおもしろいなあと思います。
とにかく絵がすてき!インパクトあります。特におばあさん!しゃれてて現代風ででもその顔!?…という顔をしています。オオカミやライオンもいい味出してます!もちろんカボチャと、カボチャのセクシーな足にもご注目!
繰り返しが楽しいお話なので、小さい子でも大丈夫だと思います。ポルトガルの人、こういうお話読んで育ってるんだー、と楽しむのも一興かも。

posted by 麻井由紀 at 22:40| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月31日

ころんだのだあれ?

「ころんだのだあれ?」
すずき出版 発行
垣内磯子 作
田中清代 絵

お風呂に入って、肩までつかって百数えてね、だるまさんがころんだ、を十回よ、とお母さんに言われたけんくん。さっそく数え始めますが、けんくんが「だ、る、ま、さ、ん、が、こ、ろ、ん、だ」というと、あれあれ、山のお寺でだるまさんがすってんころりん!

けんくんは魔法の力でも持ってるんでしょうか。お風呂場の中でつぶやくだけで、山のお寺でだるまさんがすってんころりん!だるまさんばっかりじゃつまらないなと「う、み、ぼ、う、ず、が、こ、ろ、ん、だ」ととなえると、海の中で海坊主もすってんころりん!てんぐもおばけもすってんころりん!!
…という愉快な話なのですが、……愉快が愉快で終わらないのが、田中清代さんの絵の力……。
だるまさんはともかく、海坊主こわい!おばけ怖い!そしてなぜかピンクのパンツをはいている天狗がリアル!
特に天狗は、みーがどうしても天狗だと理解してくれなくて「これ、人間だよう。だっておめんかぶってるし、パンツピンクだし、すね毛もはえてるもん」……と。
……すね毛は関係ないと思う。
まあでも確かに、リアルすぎると天狗に見えないものですね。とくにみーのイメージする天狗はだるまちゃんとてんぐちゃんの天狗ですからね。大人サイズの天狗が受け付けないのかもしれません。
お話はおもしろいのですが、妙に無気味なこの一冊。
インパクトが欲しいときに、どうぞ。

そういや、さいとうしのぶさんの新刊が出てた…。でも、おはなし、ではなくて、絵本のページの中からテントウムシや星、お花を捜しましょう、という「ミッケ」風の作りの本だったので、手を出しませんでした。図書館に入ったら借りようっと。
posted by 麻井由紀 at 23:27| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月30日

おとぞうさん

「おとぞうさん」
セーラー出版 発行
マイケル・グレイニエツ 作・絵

キアラはおもちゃやさんのぞうさんがお気に入り。幼稚園の帰りにいつも店の窓をのぞきます。
「ほしいなあ、あのすてきなぞうさん」
お父さんは思います。
「あのぞうさんを買えたら、キアラがどんなに喜ぶだろう…」

オチを言っちゃいますが。
「おとうさんのぞうさん」で、「おとぞうさん」!
おとうさんはなんと、「あなたもぞうになれる」キットで、ぞうになってしまうのですぞう!(衝撃のあまりダジャレが出る…)

クリームを塗って象色のひふになり、カプセルを飲んで体が大きく尻尾が長く、丸い錠剤で象の爪と足に!そしてあの象の耳と鼻になるにはちょっとコツが…!
……耳と鼻よりも象色のひふが衝撃でした……。
画材はクレヨンだと思うんですが、なんというか、…まさに象!ゾウ!!!
この色だけで、「うわー、象になっちゃった!」と思える色です!インパクトある!

もちろんキアラは大喜び!…でもね…?と、オチがちょっときいているお話です。


余談:……この絵本のおとうさん、…うちのお父ちゃんに激似……。
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2011年01月27日

うさぎ年ですので。

いつまでも虎の土鈴を玄関に飾ってちゃいかんよなー、と片付けていたらみーが来る。

「何してんの」
「虎の置物片付けてるんだよ」
「どうして」
「もううさぎ年になったからね」
「ふーん」

てな会話をして、しばらくして玄関を見たら、…以前マクドナルドのハッピーセットでもらったシュガーバニーズのマスコットが飾ってあった……。

腹抱えて笑った。子供なりにちゃんと理解しているのだのう。
posted by 麻井由紀 at 22:30| Comment(0) | 小ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

きりのなかのサーカス

「きりのなかのサーカス」
好学社 発行
ブルーノ・ムナーリ 作

子供向けの絵本…なのですが、どちらかというと実験的で、非常にアートな感じの本。
厚手のトレーシングペーパーを使用して、絵を表面裏面に上手く配置することで、霧の中のぼやけた感じが出ている不思議な絵本です。
みーは単純に「めくる絵本」(イコール仕掛け絵本)として楽しんでいましたが、うーん、もうちょっと大きい子…小学生高学年くらいか、いっそ大人の方が楽しめるかな、と思います。
霧の中の道路から色紙に印刷された鮮やかなサーカスの練習風景にページが変わるところが印象深い。そしてサーカスと別れてまた霧の中へ戻っていくとき、振り返ると明るいサーカスの色が見えていて、それがだんだんだんだんトレーシングペーパーを重ねていって見えなくなっていく……。

マイナーな出版社ですし、日本での初版は1981年。書店で手に取れるかどうかはわかりません。
しかも、小さい子供さんには難しいかもしれません。
が、このおしゃれな雰囲気、ぜひ味わっていただきたいです。
posted by 麻井由紀 at 22:23| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月24日

みんなで!どうろこうじ

「みんなで!どうろこうじ」
偕成社 発行
竹下文子 作
鈴木まもる 絵

パン屋さんの前の道は、車が通るとがったんごっとん。
道路をなおす工事をすることになりました。

我が家の父ちゃんの仕事は、道路関係です(ざくっとした表現だ…)。
なので、これを図書館で見かけたとき、「おお、一度パパンのお仕事についてみーに説明するいい機会よのう」と思いまして。
さっそく借りてみました。
借りてみたらば意外や意外、2010年発行の非常に新しい本でした。
作者はピンポンバスのお二人です。

工事の始まりはまず道路の点検から。そして工事車両が到着し、工事が始まり、一日では終わらなくて次の日もまた…という様子で進んでいきます。
たぶん誰もが通りすがりに何回も見かけた光景が展開され、「ああ、それはこういうことをしていたのか」と納得しつつ大人もけっこう楽しめる絵本。

……まあしかし、男の子向けですね。

彼らはきっと、そこここに挿入される工事車両名に、わくわくしてくれることでしょう。パワーショベル、モーターグレーダー、マカダムローラー……。……思った通り、みーはそのあたり、華麗にスルー。むしろ、背後の商店街で何が行われているかの方が興味深いようです。昼休みと見えて大量にカレー屋から出てくるサラリーマン風の人達、ぼさぼさで床屋さんに入っていって、次のページでさっぱりして出てくる男の人…。いろいろチェックしてました。…そういう、前のページとの違いを楽しむおもしろさもあると思います。

子供さんがトミカ好きなら、ぜひ。
posted by 麻井由紀 at 22:48| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月21日

ちびくろ・さんぼ

「ちびくろ・さんぼ」
瑞雲舎 発行
ヘレン・バンナーマン 作
フランク・ドビアス 絵

ちびくろ・さんぼです。
図書館で見かけて、「…そういや子供の頃っきり読んでないな…」と思い出し、借りてみた次第。
結構他の絵本は(大学のサークルがそういうサークルだったせいもあって)、大人になってから読み返したことがあるのですが、ちびくろ・さんぼは一時期ごたごたしたせいで読む機会を失っていたのです。

読み返して、……自分の記憶の適当さにがくぜんとする私…。
きれいなうわぎを作ってもらい、すてきなかさを買ってもらったさんぼがジャングルに散歩に行き、とらたちに襲われそうになってそれを差し出すところや、とらがぐるぐる回ってバターになっちゃうところは記憶通りだったのですが、なぜか自分の中で、とらがそうやって争い合ってぐるぐる回る羽目になったのは、さんぼがなにか気の利いたことを言って、とらたちを争い合わせたからだということになっていた……。
……本当は違いました。とらたちは勝手に「自分たちが一番素晴らしい」と争いはじめて、ずぼんやうわぎやかさを放り出して、互いに互いの尻尾にかみついてぐるぐる回り始めたのでした…。…さんぼはそれを見て正直に、「とらさん、とらさん、どうしてこんないいかさやきものをすてちゃったの?もういらないの?いるならそういっておくれよ。でなきゃぼくがもってっちゃうよ?」と確認するのです。虎たちは争っているのでぐるるるるとしか言えず、じゃあそういうことで、というわけでさんぼはもとどおりきれいなうわぎやかさをもって帰って行きます。

さんぼって……。……本当に素直な子だったんだな……。

記憶違いがあったとはいえ、この話のおもしろさや絵の斬新さは変わることはないと思います。ぐるぐる回っているうちにとらが溶けてしまってバターになるなんて、本当にどうして考えついたんでしょう。うわぎとずぼんはともかく、「四本足の俺が二本足のお前の靴をもらってもしょうがない」というとらに、「耳にかぶればいいですよ」と応じるさんぼもかわいい。舞台はどう見てもインドなのに妙に中南米(アフリカっていうよりメキシコっぽい…)を感じさせるパパママも、原色四つと黒白だけという制限の中書かれた赤い空、青と黄色の椰子の木、青い大地も、はっとするほどすてきです。なにより、とらたちのかわいいこと!

長いこと読んでないなあ、と思った方。お勧めです。
posted by 麻井由紀 at 23:59| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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