2010年09月29日

よあけ

「よあけ」
ユリー・シュルヴィッツ 作・絵

とてもとても静かな絵本です。
湖のほとりで夜が明ける、その夜明けの少し前から夜が明けた直後までの様子を丁寧に絵と文章で表現している絵本です。
絵本中の言葉はすべてひらがなで、自分で読むなら小学校低学年から、とは書かれていますが、たぶん少し子供には言葉が難しいと思います。
「みお」とか、「しずもる」(しずまるの誤字ではありません)とか…。
でも、細かいところがわからなくても全体の雰囲気は理解できると思います。
この絵本の最後から二ページ目。夜が明けたその瞬間の湖の美しいこと!
もちろんそのページだけでなく、闇に沈む湖の岩に照り映える月の光、さざなみがたつ湖面、それになにより、夜明けが近づいてぼおっとこもってくるもやの表現……。どのページにもはっとさせられます。
絵本だから子供向け、というのではなく、大人をこそ酔わせる、美しい絵です。

今日も「自分で読む!」と主張して読み出したみーですが、なぜかいつもよりも声をひそめがち。
絵がそうさせるのか、言葉の印象がそうさせるのか…。親子二人で、静かに静かに読みました。
posted by 麻井由紀 at 22:33| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月28日

しりとりあいうえお

「しりとりあいうえお」
偕成社 発行
石津ちひろ 作
はたこうしろう 絵

「あ」ついひ あしかと あそびた「い」
「い」のしし いつでも いそがしそ「う」……。

あいうえお順に、文章がしりとりになっている絵本です。単に文頭と文末があいうえお順にしりとりしているだけでなく、間の言葉も頭韻を踏んでいます。もちろん、単語を覚える、などと難しいことを考えずに、リズムと絵を楽しむだけでも充分楽しい絵本です。
作者の石津さんは以前紹介した「おやおやおやさい」等でも言葉遊びを展開しておられて、お手の物なのではと思います。アイウエオ順にしりとり、かつ頭韻を踏むのはなかなか大変だと思うのですが、文章に無理がない!すばらしい!そしてその文章につけられた絵もすてきです。「やぎのじいさんのやさしいまゆ」なんて確かにこれは「やさしいまゆ」だ!と思います。

しかし、こういうあいうえおもので動物を使うと、必ずこの言葉はこれでなくては、という動物が何種類かいますね。そういうのに限って結構なじみがない動物。
たとえば「よたか」。あんまり子供にはなじみのない鳥です。大人になると宮沢賢治の「よだかの星」などで名前くらいは覚えますが、実物を見たことがある人となると少ないのではないかしら。
でも、こういうあいうえおものではレギュラー選手。そのためでしょうか、みーとしりとりすると時々「よたか」が登場します。おお、よく知ってる、とじいちゃんばあちゃんなどはほめてくれますが、なんの、単語として知っているだけで、よたかが鳥類だとちゃんとわかっているかどうかすらあやしいものです。もしかしたらほ乳類だと思ってるんじゃないか、みー。

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2010年09月27日

てつたくんのじどうしゃ

「てつたくんのじどうしゃ」
福音館書店 発行
渡辺茂男 作
堀内誠一 絵

てつたくんがあるいていたらね、くるまがころころころってころがってきたんだって。

物語絵本でありながら、さりげなく車の成り立ち(というか構造?)を説明している本。どうして車軸が必要なのか、どうしてエンジンやハンドルが必要なのか、物語の中で理解できます。
エンジンの「だっだっだっだ」という音のリフレインが耳に残ります。この本はみーが「自分で読む!」と主張して一人で読んだのですが、「だっだっだっだ」のところは非常に悦に入って読んでいました。声に出して楽しいようです。
絵はシンプルですが色合いがあざやかで、それでいてうるさくないです。強いようでいて繊細な線もすてきです。同じコンビで「くるまはいくつ?」という本もあるのですが、そちらの絵も、書いているものは古いのに、色合いや線の鮮やかさで古さを感じさせない、すてきな本です。お勧めです。
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2010年09月26日

どうしてちがでるの?

「どうしてちがでるの?」
光村教育図書 発行
ソ・ボヒョン 作
田島征三 絵

韓国で出版されたからだの本ですが、絵を付けているのは日本の絵本作家さんです。
血管の働き、血の働き、心臓の仕組みなどを、ごくかみくだいて簡単に説明しています。
かがくのともにも同じような本がありますが、その本が年長さんクラスを対象にしているとすると、この本はもう少し下の年齢、年少さんくらいからでも理解できるかなと思います。

みーは相変わらず体の本が大好きです。ので、この本も非常に食いつきがよかったです。実際に血が出たらぎゃーぎゃー言うのになあ(苦笑)。
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2010年09月22日

むしむしレストラン

「むしむしレストラン」
教育画劇 発行
しもだともみ 作・絵

なかよし五人組の夢はたくさんの虫が集まるレストランを開くこと!
でも、なかよしな五匹なのになかなか意見はまとまらないのでした。

読み物絵本かと思って借りました。もちろん、読み物絵本の部分がメインなのですが、虫の生態がわかりやすく説明されていたり、虫の体の図鑑的な図解の部分があったり、虫はどこにいるかな、とさがすページがあったり、かなり内容が充実しています。
絵が丁寧で虫たちもリアル。虫に好き嫌いがある方には、登場するのが可愛い虫ばかりというわけではないのでお勧めできませんが、虫が大好きな人はたまらないと思います。読みでがありました。

しかしみーは、普段くもがいると、「くもー!くもー!!」と騒ぐのに、絵本では蜘蛛だろうがバッタだろうがまったく平気なのは何故だろう……。
posted by 麻井由紀 at 21:52| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月21日

かえりみちをわすれないで

「かえりみちをわすれないで」
福音館書店 発行
パット・ハッチンス 作・絵

こぶたとこひつじとこうしとこうまがおうちをでてそとのはたけへぼうけんに。
「かえりみちをわすれないでね」おかあさんたちのこえにおくられて。

冒険に出かけるこのこぶたたちは、なかなかお利口です。ちゃんと通り道に何があったか覚えています。でも残念なことに、ヘンゼルとグレーテルが落としたパンくずのごとく、それは移動してしまう目印なのでした…。
正しい道を通っているはずなのに、目印にしていたものがない。自分たちの記憶は正しいのか?迷子になってしまったのか?……さあ、ちゃんとおうちに帰れたかな?

絵本を読んでいる側には、帰り道がわからなくなるかもしれないよ、というヒントが与えられています。でも、大人は気付いても、子供にはなかなか気付けないヒント。みーにも、「ほらここ」と教えても、すぐには意味に気付けませんでした。
パット・ハッチンスは独特な絵柄の人ですが、今回は特に、おもちゃのような、ファブリックのような、なんともいえない絵のタッチ。カラフルな色合いも素敵で、インパクトがあります。
何より、意外とお利口なこぶたちゃんたちを見ているのが楽しい。
どちらかというと大人受けのいい絵本ではないかなと思いました。親は楽しかった。
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2010年09月20日

ペンギンさん

「ペンギンさん」
フレーベル館 発行
ポリー・ダンバー 作・絵

ベンがもらったプレゼントの箱にはペンギンが入っていました。
「こんにちは、ペンギンさん!」
ペンギンさんは何にも言いません。

延々とペンギンに何か声を出させようとする男の子と、黙ったまんまのペンギンとのやりとりが延々続くのかと思ったら、ライオンが通りかかって話が急展開!
ライオンさんの鼻をちからいっぱいはさむペンギンの顔がいい!すごくいい!ライオンの顔もいい!!
最後のオチより、この絵が最高です。大好きです。
お話を最後まで読んでから、作者紹介(カバーの後ろ見返しにあります)を読むとまた楽しい。
海外物っぽいこ洒落がきいています。

ペンギンが好きな方に、どうぞ。
posted by 麻井由紀 at 22:00| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月19日

ポチポチのきかんしゃ

「ポチポチのきかんしゃ」
文溪堂 発行
井川ゆり子 作・絵

初めて一人で電車に乗って、おばあちゃんに会いに行くんだ。あ、電車が来たぞ……。……えっ?

機関車、とタイトルに入っていますが、残念ながら、機関車は場を提供しているだけで、話の主体は男の子の不思議な冒険です。同じ作者で「ポチポチのとしょかん」「ポチポチのレストラン」が出ていて、いずれも「あっ」と気付くと、中にいた人間が全部動物になっているお話。
どの話も、人間よりも(?)人間らしい顔つきをした動物たちが楽しい。
そして、駅に着いたら何事もなかったように動物たちが人間になっている。これはこういうお話のお約束ですね。どの動物が誰だったのか、全員は無理ですが何人かは推察できて、みーはどうやらこれが楽しいみたいです。シリーズ全作、結構お気に入りです。

今回の男の子は、自分の前にすわっている怖そうな顔をしたクマに終始どきどきしているのですが、このクマが実はとても優しい。ジュースを差し出す場面が私は好き。
ちょっとごちゃごちゃした絵で、とっつきは悪いですが、絵柄で食わず嫌いをしている方は一度手に取ってみてください。
男の子が喜ぶような「きかんしゃがたんごとん」は期待しない方向で、どうぞ。
posted by 麻井由紀 at 22:35| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月17日

リュック、コンクールへいく

「リュック、コンクールへいく」
ポプラ社 発行
いちかわなつこ 作・絵

パン屋の看板犬リュックと、飼い主のパン職人ジーナのお話。
「リュックのおしごと」という絵本が第一作で、何作か出ているようです。
今回の話は、リュックが出場する犬のコンクールかと思ったら、ジーナのパンコンクールでした。
パンコンクールがメインなので、「リュックのおしごと」ほどリュックは活躍しないところが少し残念。でもちゃんと、お仕事はしてます。えらいなあ、リュック。

読んでいる間中、みーが「パン食べたいパン食べたいパン食べたいこのパン食べたい」ってすごいうるさかった……。なんで夕食後のお風呂後に読んでいるのにそんなにパンが食べたくなるんだ。わからなくもないけど。
ジーナが作るのはクグロフで、それもなかなか美味しそうですが、別の人が作るアップルデニッシュが美味しそうでした…。…デニッシュは太るってわかってるけど、時々無性に食べたくなる…。
posted by 麻井由紀 at 23:46| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月16日

マドレーヌといぬ

「マドレーヌといぬ」
福音館書店 発行
ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作・絵

パリの、つたのからんだ あるふるいやしきに、12にんのおんなのこがくらしていました。

というおきまりの一言で始まるマドレーヌシリーズ。
一作目の「げんきなマドレーヌ」を何気なく図書館で借りたら、急にみーがはまりました。
そして、この二作目を借りてみたら、もっと激しく反応しました。
確かに、一作目よりこっちのほうがおもしろい。

寄宿学校とはなんぞや、大事な犬を追い出してしまう「評議員さん」とはなんぞや、というのはたぶんみーはわかっていないと思うのですが、わからなくても話の筋は大丈夫、わかります!
犬と女の子達がなかよく暮らす場面や、追い出された犬を必死にさがす場面を繰り返し読みたがりました。
母的には寄宿学校の寮監先生にあたるのであろう、ミス・クラベルが大好き。結構何が起こっても、「ようすがどうもへんですね」でさらりと対応するミス・クラベルが、女の子達が犬を取り合いしているときはすわいちだいじとはしりにはしって駆けつけるのがなんとも言えません。厳しくも優しい先生、いいなあ。こんな先生なら、寄宿生活も楽しそうです。

posted by 麻井由紀 at 22:36| Comment(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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